「市民参加の公園づくり顛末記」!◆
〜 逗子市松本谷戸公園 〜
みなさん、市民参加で公園づくりが出来ることを知っていますか?今回はワークショップという手法を使った、
市民参加の公園づくりを紹介します。
「ワークショップ」とは、市民と行政とコンサルタントが同じテーブルを囲んで話し合うもので、市民の意見がもと
になって計画がたてられてゆきます。松本谷戸公園はJR逗子駅の北東約1kmほど離れた所にある、面積約680uの
住宅と池子の森に囲まれた小さな公園です。自治会、老人会、子供会などから毎回20名前後の参加者に集まってもら
ってワークショップを行いました。以下はその顛末記です。
スケジュール
平成8年
6月 事前説明会
7月 第1回ワークショップ
8月 第2回ワークショップ
9月 第3回ワークショップ

平成9年
1月 デザイン平板作成イベント

平成10年
3月 公園開き(予定)
@平均年齢 67.8歳!!の住民説明会。
今回、松本谷戸公園改修計画の事前説明会に集まった人たちは自治会 老人会、子供会など総勢16名。ちなみに平均年齢 67.8歳。 噂によるとゲートボールがとても盛んな土地柄らしい。説明会の主旨 は、聞き慣れないワークショップという言葉とその目的や内容を理解 してもらうこと。一通り説明してから質疑応答に移った。真っ先に某 男性から挙手。「今の公園のブランコを少しずらすとゲートボールの コートがきちんと確保できる。だからブランコを移動してくれれば、 それでよいと思う。」集まった多くの人がその意見にうなづき次々に 挙手が続く。「ゲートボールが…」、「ゲートボールをやるには…」 など。噂通りこの地域のゲートボール人気は根強いしかし、今回は公 園計画の具体的な話し合いの場ではないので具体的内容はワークショ ップの時に意見を出してもらうことを再三説明しました。ゲートボー ルの意見が出たことで、かえって説明会の主旨が理解してもらえたよ うです。

Aワークショップ本番!最大年齢差は86歳だ!!
いよいよワークショップの開催日。参加者は地域の掲示板にチラシを 貼ったり、自治会などの協力で地域の人を募集してあり、どんな人が 参加するかは始まらないとわからない。集まった顔触れを見ると、最 低年齢6歳、最高年齢92歳なんと年齢差86歳である。それにしても92 歳のおじいちゃんの元気なこと!ジーパンとサスペンダーでの登場に はほんとに驚きました。いろいろと見習うものがあります。ただ、参 加者を全体的に見れば、体力、好奇心や忍耐力などがかけ離れている ことが予想され、どのように意見をまとめていくかはひとつひとつ丁 寧にやってゆくしかない。心を引き締めよう。
Bこれ、な〜んだ!?
始めに、改めて公園を見直す作業から始めた。これは公園内には撤去 できる施設とそうでない施設があることを知るともに、その後の室内 での図面作業に向け現場と図面を感覚的に一致させる意味でも大切な 作業だ。実際には公園施設についてのクイズや敷地のスケール確認を 行ったが、参加した子供達はほとんど遊び気分。公園を歩いてその広 さを確認したけれど、みんなで競い合って大股歩きをしている。わか ってくれたかなあ。

Cご飯食べてないよぅ〜
なんと、いきなりのハプニングか!?
室内に移動し、いざワークショップを始めようとしたとき子供会の方
からざわめきが。どうやらワークショップをアンケート調査と勘違い
していたらしく、多くの子供たちはすぐ済むだろうと思って朝御飯を
食べずに来たらしいのだ。ご飯食べなきゃ力はでません一時中断して
ご飯をしっかりと食べてきてもらいました。しかし、最近の子供は忙
しいのです。事前の説明不足によるこの事態のせいで、子供の参加者
がぐっと減ってしまったのは残念でした。
D賛成の人? ハ〜イッ!
ワークショップでは自分たちの意見をどんどん出してもらう。今回は
いくつかのグループに分かれ、その中でどんな公園にしよう、あんな
のがいいよこんなのがいいよ、とみんなでいろいろなアイデアを出し
ながら、プランとしてまとめていきました。

Eお菓子大好き!
このような話し合い、特に子供の多い話し合いをうまくまとめるため
には裏方も必要です。その一番の実力者は、なんといってもお菓子だ
。今回も、夏場にも関わらずジュースよりもお菓子の方が消費が激し
い。お菓子を食べることで適当なエネルギー補給と気分転換になるた
め、3時間近い時間をもたせるためには欠かせないアイテムだ。特に
キャラクターモノのお菓子はすぐれもの。今の子供たちの流行もわか
るし、お年寄りと子供たちの交流も生まれる。かなり使える。

F模型を作ろう。
各グループで話し合った結果は、もちろんみんなに発表します。その
ときに簡単な模型も作ります。
グループでも、話し合いだけだとそれぞれの頭の中にいろいろなイメ
ージが浮いたまま。それを形にすることでみんなのイメージがまとま
り具体的な意見も出やすくなる。また、他のグループのプランを理解
するためにも、模型はとてもわかりやすい方法なのだ。

G管理運営も話し合ったのだ。
“公園”というとお役所のモノ、という考え方がまだまだ多いようだ
が公園のプランを自分たちで作ったのだから、その後の管理運営もで
きるだけ自分たちの手で行って欲しいもの。今回は自治会・老人会・
子供会と地域の主要な会のメンバーが参加しているので、そのまま管
理運営についても話し合ってもらいました。
話し合いの意見の聞いていると、以外と同じ地区に住んでいながら横
のコミュニケーションが少ないと感じます。公園、という一つの目的
に向かって話し合うことで、他のいろいろな意見も飛び出したりして
、それぞれの会同士のコミュニケーションの場にもなります。公園そ
のものの意見はあまりまとまらなかったようでしたが、このような場
が、地域のコミュニケーションをはかる第一歩としてとても大切なこ
とではないでしょうか。

HIJは、デザイン平板を作成しているときの様子です。

普通の公園づくりでは、“危ないから入ってはいけません”と書いた
看板の中で工事屋さんが工事を進め、一般の人がモノづくりに関わる
ことは難しいのですが、今回はせっかく住民参加で公園プランを作っ
たので、実際に公園にも記念になるものを残そうと、この平板づくり
を行いました。

平板は、陶芸用粘土を使った15p角、厚さ1p程度の大きさで、道路
に面した壁に貼り付ける。作業的には用意しておいた陶芸用粘土の平
板に絵を描き色を付けるあらかじめ用意してもらった下絵を覗いてみ
ると、トトロやケンケンから、飛行機やアヒル、そして字を書いてい
る人もあり、子供会のママさんも、お年寄りもそれぞれ真剣にな表情
で粘土に向かっている

できあがった平板は、窯で焼いて約1年保管して、翌春、公園が竣工
したとき貼り付けられる。きちんとできあがればいいけれど。スタッ
フが粘土をこねて板を準備したので、ひびや割れが入らないことを思
わず祈ってしまう。


Kみなさんお疲れさま。
みなさんの感想を、ほんの一部紹介しましょう。 ・自分の意見が言えたところもあるし、言えな かったところもある。 ・今かいたのが、ほんとになったらいいなと思 っている。 ・子供達や、大人、はじめてみんなが自由に意 見を言える場がもてたと思います。 ・チョベリハ〜だった。 よい感想ばかりを集めた気もしますが…。 とにかくみなさん最後まで参加してくれて本当 にお疲れさまでした! 公園ができあがるのを、楽しみにしてください。

一口にワークショップと言っても、様々なやり方があります。当社では参加者の皆さんに負担の少ない、短期間で
効率的なワークショップ運営を心掛けています。市民参加の公園造りに興味のある方は何でも御相談下さい。お待
ちしています。
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