箕郷中央公園(ふれあい公園)

 箕郷中央公園は、"梅香る古城の里"で知られる箕郷町の市街地に近く、
町の中心的なレクリエーション施設である。箕郷町らしさをモットーに箕
郷の町の歴史、自然、人々を各ゾーンのテーマとしている。春には榛名白
川の桜堤から続く花見の場、夏には"箕郷ふるさと夏祭り"の会場、冬には
"古城・梅の里マラソン"の会場となり、町民から親しまれる場だけでなく、
たくさんの人が箕郷町を知るには良い場所である。

所在地 :群馬県群馬郡箕郷町西明屋、上芝地内
公園種別及び面積:総合公園、面積約8.7ha(そのうち開園面積は約5.5ha)
水と緑の公園ゾーン(中央広場) (面積約4.0ha、平成 7年5月開園)
いこいの広場ゾーン(いこいの広場) (面積約1.5ha、平成13年5月開園)
歴史と森のゾーン (未開園)

整備期間:
●水と緑の公園ゾーン(中央広場) 
基本計画、設計:平成3年度/実施設計:平成4年度/施工:平成5・6年度
●いこいの広場ゾーン(いこいの広場) 
基本計画:平成6年度/基本設計:平成7年度/実施設計:平成8年度
一部実施設計見直し:平成10年度/施工:平成9・10・11・12年度
●中央広場
  平成7年5月に開園した"中央広場"には、4種類のプール、子供用広場、
スポーツを主体とした多目的芝生広場、多目的広場がある。
  敷地は榛名白川沿いに南北に細長く、高低差は14mである。この段差
を駐車場と3つの大きな広場に分け、利用を図るが、バリアフリーの視点
から駐車場と全ての広場は、車椅子の移動が可能なようにスロープによっ
てつなげている。
  面積約2.0haある多目的芝生広場と野外ステージは、毎年"箕郷ふるさと
夏祭り"のメイン会場となり賑わう。整備当初、この多目的芝生広場では日
本芝と西洋芝をかけあわせたオールグリーンが試みられた。これは、日本
芝をベースとし、秋に日本芝の色が変わる頃、西洋芝の種子を吹付ける。
そして、春になり日本芝が活気つく頃、西洋芝を短く刈り込み、日本芝へ
と交代させる方法で、1年中緑の景観を作る。技術的には難しく管理の手間
を要する。施工後しばらくして西洋芝が急に枯れたため、芝の一部を別の
場所で栽培肥育しながら経過を観察した結果、複合的な要因によるもので、
維持管理技術に課題が残ると判断された。現在では、オーバーシードは行っ
ていない。

・多目的芝生広場−1.jpg…中央広場(水と緑のゾーン)の多目的芝生広場。
  祭りの会場となる。
●いこいの広場
  "いこいの広場"には、箕郷町で育つ子供達の生長と、将来、どんな場所で
も活躍できる子供達への願いが込められている。健やかに、のびのびと遊べ
る遊具広場やせせらぎ、小学校卒業記念に陶板に手形を押し、壁に張り付け
た手形壁に表れている。大人になったいつの日か、自分が小学生の頃だった
手形に手を合わせ、自分を振り返ることのできる場所である。
  敷地は南北に細長く高低差は15m、更に敷地の一部が榛名白川の霞堤となっ
ている。利用には難しい敷地条件の中で、レクリエーションに適した安全な
広場を確保し、尚且つ、高低差を活かした設計が重要であった。関東平野を
見下ろし、箕郷城からの景観を再現する展望広場、広場の壁に陶板を張った
手形壁、全長約150mの流れなどはすべて高低差を活かした施設である。利用
動線上、高低差を解消した人にやさしい3ヶ所のスロープでは、車椅子に限ら
ず乳母車や小さな子供が通るのをよく見かける。
  また、恵まれた箕郷の環境を大切に、環境面の配慮として、@切盛土を場
内で処理、A発生材(石)を流れの護岸、縁石、築山の石組みに利用、B町
内の公共事業で発生した黒土、樹木の再利用を行った。黒土の再利用には土
壌を調査し、施肥による土壌改良を行い植栽客土として使用した。樹木は枯
れずにきちんと生長している。
  メインの施設は、未来と過去もモチーフとした広場、それをつなぐトンネ
ルと進化の過程を映したサインである。未来の広場では、まだ見ぬ将来の希
望を無限の宇宙にたとえ、疑似体験等できる遊具を配置する。河岸段丘の崖
地を背景に箕郷の自然が太古から存在したことの象徴するように、過去の広
場には恐竜の形をした遊具を配置する。恐竜遊具のある広場へは、恐竜のあ
ばら骨の形をしたトンネルをくぐる。進化を表現したサインでは、自分たち
はどんな進化を成し遂げ、今日の時代に生きていることがわかるようなもの
としている。この公園にできる可能性と目的は、知識を教えるのではなく、
子供の想像力を膨らませることにある。
  公園の設計にあたっては、当然ではあるが箕郷に住む人の視点にたって考え
貫いた。一部未完成である工事中に公園を訪れると、幼稚園の団体や親子づれ
が多く来ている。時々話しを聞いてみると、子供の遊びの話しが多い。母親同
士が子供の遊ぶ姿を見ながら、話している。子供の生長について話し合ってい
るのであれば、この公園は実に素晴らしいと思う。


主な施設
・ ザイルクライミング…ロープを組合わせた遊具で、上下左右を移動し地上と
は違った感覚で遊ぶ。
・ コンビネーション遊具…宇宙ステーションを思わせる形で、ロープ遊具など
を組合わせた複合遊具。
・ ふわふわドーム…白いマットの上で飛び跳ねることにより、宇宙遊泳を思
わせる。群馬県内では人気のある遊具。
・ 恐竜遊具…恐竜の形をした高さ約8.7mの巨大遊具。発生材の石を組みあ
わせた築山と一体とした。卵からかえる子供恐竜のオブジェを配置し、恐竜の
親子を表わした。
・ 進化サイン…単細胞生物から人間への進化の過程を8つの個体と、それぞ
れの時代背景をイラストで表現したサインボード。
・ 手形壁…小学校の卒業記念に各自の手形を陶板に押し、手形のついた陶板
を壁に張ったもの。手形以外にも、町の景観を陶板に描いて壁に張る。
・ピクニック広場−1.jpg…霞堤を活かした広場
・恐竜遊具−3.jpg…恐竜遊具、手前は恐竜の卵から子供がかえる
・芝生広場−1.jpg…芝生広場(未来のゾーン)
・芝生広場−2.jpg…芝生広場(未来のゾーン)
・芝生広場−3.jpg…恐竜遊具から恐竜トンネル、未来のゾーンを見る。
・手形壁−1.jpg…手形壁の書き出しの部分。町の景色の絵と詩が書いてある。
(手形は個人の名前が入っているので、掲載をひかえる。)
・滝.jpg…発生材を使用した石組み
・流れ−2.jpg…発生材を使用した護岸



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